2006/04/28

ホテル


 前泊のホテルに向かう道の異様な混み具合と運転中のラジオで、世間がゴールデンウィークに向かっている事を知った。明日から愛媛の試合まで、ゴールデンウィークをぶっ通しで遠征が続く。計算すると、年間60泊以上をホテルに滞在する事になる。そのため今年は、東京に戻る引越しに伴い、サッカーチャンネルと共に映画チャンネルを契約して、ホテルや移動の時間の多くを映画を観て過ごしている。その内の一本、「モーターサイクル・ダイアリーズ」。

 南米でプレーしていた頃、多くのチームのサポーターの様々な横断幕の中に、いつも見かけたのが、ジム・モリソンとチェ・ゲバラだった。左翼的なゲリラ活動や思想は知っていたが、南米を良く知る知人から薦められて映画の存在を知り、23歳で初めて国を出て南米を横断した医学生が、何を見てどう感じたかという事に興味を持っていた。

 映画には美しく険しい風景、人懐こくて暖かい人々、そして、南米のどの国にも存在する、人々の過酷な状況があった。それは、時代こそ違えど自分が好きになった南米のそのままの姿だったように思う。ダンス音楽やアルゼンチン訛りのスペイン語も懐かしかった。そして、なんでもないシーンの一つ一つに、大いに共感した。

 忙しさと情報量の多さ、時の経過の甘えに流されずに、自分の思いを大事にして生きたいと思った。

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